2011/03/06

PLAYSTATION3故障顛末記

愛用していたPLAYSTATION3(PS3)が壊れてしまいました。

故障したPS3は、初代の60Gハードディスク搭載モデル。発売日である2006年11月に購入した為、概ね5年程経過しての故障となります。

修理対応などにあたり、やや細かな対応が必要になりましたので、以下にまとめてみました。

なお、今回の修理に当たっては「ダラダラGAME生活」さんの「PS3の故障&修理に関するまとめ」が大変参考になりました。深く感謝いたします。

[故障時の症状と問題点]

PS3で普通にPS3専用ゲームを遊んでいたところ、いきなり電源が落ち、電源ランプが赤色の点灯状態になってしまいました。再度電源を投入したところ、一瞬電源ランプが黄色になった後、「ピピピ」というアラーム音が鳴り、赤色点滅状態のまま復帰しません。

症状を検索してみると、この事象はYLOD(Yello Light of Death)と呼ばれ、比較的数多く発生しているようです。「PS3故障についてのまとめwiki」「PS3故障についてのまとめ」には詳しい症状や、その原因考察などがまとめられており、参考になります。

この症状へ陥ってしまうと、本体が起動しないため、ディスクの排出ができなくなってしまいます。

またPS3はセーブデータを本体内のハードディスクへ記録していますが、このデータは記録したPS3本体、正確には、当該PS3のメイン基板を持つシステムでしか読み出すことが出来ません。つまり、ハードディスクだけを取り出し他のPS3へ接続しても、セーブデータを読み出すことは出来ません。また、本体修理の結果、メイン基板が交換された場合も、セーブデータを読み出すことが出来なくなってしまいます。

[本体を強制的に稼動させデータのバックアップを取る]

YLOD症状に陥ったPS3を一時的に復活させる方法として「PS3本体をドライヤなどで熱する」という方法があるそうです。

例えば「Mio1129Chro」さんが一連のYouTube上の動画で大変丁寧に解説してくださっています。


「ひび割れが入り通電しなくなってしまったハンダを熱し変形させることで、ひび割れを塞ぐ」という、やや荒療治的な方法ですが、セーブデータなどを救うには有益だと言えるでしょう。

この作業のポイントは「最初は低い温度、短い時間で熱しつつ、それでも復活しなかった場合には時間を長めにする」ことのようです。

私もこの方法で一瞬復活したのですが、うれしさの余り、セーブデータを救出する前に排気口を塞いだセロハンテープを無造作に剥がした所、余計なショックが生じてしまったのか、二度と起動しなくなってしまいました。結果、セーブデータの救出は失敗に終わりました。

幸いにして復活できた場合には、重要なセーブデータをUSBメモリなどの外部媒体へ即座に保存しておくと良いでしょう。また、ディスクが飲み込まれてしまっている場合には、忘れずに排出しましょう。

[PS3の修理]

セーブデータの救出、ならびにディスクの排出に失敗したので、PS3を修理にだすことにしました。故障したのは2月20日、修理に出すことを決めたのは2月23日です。

修理にまつわる一連の手順は、SCEJオンライン修理受付サービスに詳しくまとまっています。

修理に関する連絡などは全てオンラインで行われます。修理の申し込み手続きもWebから行いますし、SCEIからの連絡も逐次メイルで報告されます。

本体を送付する際には「お客様カルテ」へ必要な情報を記入しなければなりません。「お客様カルテ」は本体購入時に同梱されていますが、Web上から入手することも可能です。

なお「お客様カルテ」には「ハードディスクを取り外したPlayStation3本体のみをお送りください」と書かれていますが、「修理依頼方法-PlayStation3サポート」によれば、「ハードディスクは内蔵したままお送りください」となっていました。

故障した本体を送付する際には、PS3購入時の外箱へ収めることが求められています。その際、外箱は包装紙などで包むことが求められています。包装方法に関しては「修理依頼方法-PlayStation3サポート」上に、写真付きの解説が書かれています。私もこれにならい、新聞紙で包むことにしました。


送付に当たっては、SCEIの窓口へ直接送ることも、業者へ引取りに来ていただくことも可能です。私は、引き取りを依頼しました。

私が経験した、引取りから修理品到着までのスケジュールの流れは、以下のとおりです。

  • 2月23日(水): SCEIのオンライン修理受付サービスへ登録し、26日の引取りを依頼しました。
  • 2月26日(土): 引き取り依頼をお願いした業者が16時に取りに来てくれました。業者は佐川急便さんでした。
  • 3月1日(火): 13時、製品が「プレイステーションクリニックに到着した」旨を知らせるメイルが届きました。
  • 3月1日(火): 19時、故障診断結果を知らせるメイルが届きました。Webへアクセスしたところ「修理料金:12600円」「修理部品:メイン基板」「処置内容:部品交換」と出ていました。その場で「修理する」を選択し、修理依頼を行いました。
  • 3月4日(金): 9時、製品出荷の準備が整った旨、メイルが届きました。
  • 3月5日(土): 夕方、佐川急便さんから製品が届きました。修理代金12600円は、カードで支払いました。

修理に要した時間は、送付してから手元へ戻るまで丁度1週間。大変スムーズな対応でした。また、各イベントごとにメイルを送ってくれるため、現在のステータスが分かる点でも安心できました。

届いた送付箱。この中にPS3の外箱がそのまま納められています。


飲み込まれたままになっていたゲームディスクは、本体から取り出され、CDケースに収められていました。


また、修理に関する連絡、新たな「お客様カルテ」ならびに電源の切り方説明書が入っていました。


この修理説明書には「ハードディスクのフォーマットを行わないと、使用することができません」と書かれています。実際、本体を起動すると「ハードディスクのフォーマットが必要です」とのメッセージが表示され、ここで「いいえ」を選択すると「起動できません」というメッセージが表示されます。

勿論初期化を選択した、セーブデータを含む全てのデータは失われてしまいます。

[PlayStation Networkコンテンツの再ダウンロード]

今回のPS3故障に伴い、製品寿命や電力使用量などを鑑み、新型PS3を購入しました。




この新型PS3へ今まで使っていたPlayStation Networkアカウントを設定することで、過去PlasyStation Storeで購入したゲームなどを再ダウンロードすることが可能になります。

PlayStation Storeで購入したゲームを再ダウンロードするには、PS3のXMBからPlayStation Storeを起動し、右上にある「ダウンロードリスト」を選択。過去にダウンロードしたコンテンツのリストが出てきますから、任意のコンテンツを再ダウンロードします。

一方、PlayStation Storeで購入した「ビデオ」コンテンツは、そのままでは再ダウンロードできません。

これは単一PlayStation Networkアカウントへ登録できるPS3本体は1台までに制限されているためです。

同一PlayStation Networkアカウントを用いて、新しいPS3からビデオを入手する為には、古いPS3で認証を解除しなければなりません。解除を行わない場合、たとえ無料コンテンツであったとしても「このPS3を認証できないため、このコンテンツを利用することが出来ません」とのエラーメッセージにより、ダウンロードが中断されてしまいます。

生憎今回は古いPS3が起動しないため、機器認証を解除することが出来ません。そこで「メールで質問」から「故障したPS3の認証を解除したい」旨を連絡しました。

すると翌日SCEIのサポートから電話で問い合わせがありました。その場で「本人のフルネーム(漢字表現も含む)」「サインインID」「アカウントID」を聞かれ、本人確認が行われると、解除の手続きを行ってくれます。

ここでサポートの方からは、

  • 電源が入らないとのことなので、今回はSCEI側で認証解除を行うが、今後は可能な限り自身で解除して欲しい。
  • 「ゲーム」用の機器認証と「ビデオ」用の機器認証が同時に解除になる。
  • システム都合により解除が実際に行われるのは翌日になるかもしれない。

旨、伝えられました。

この電話を頂いたのは夕方16時頃。翌日の午前中に試したところでは、まだ機器認証解除は行われておらず、15時頃に再度試したところ、解除が行われていることを確認できました。これ以後、ビデオコンテンツのダウンロードが可能になります。

[PlayStation Network外コンテンツの再ダウンロード]

残念ながら、ゲーム内で自前のショップを展開しているような場合には、ゲームごとの対応になるようです。

例えば「週刊トロステーション」内で購入した各種アイテムなどは、全て消失してしまい、再ダウンロード手段も提供されていません。これに関しては、アイテム購入時の制限事項として明記されているので、仕様と考えて諦めるしかないでしょう。

[最後に]

セーブデータなど、失っては困るデータは、適宜、定期的に外部メディアへ保存しておくことをお薦めします。




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