製品には2種類のエディションが用意されており、1つは画面サイズが6型でメモリーカードが使える「PRS-650」(Touch Edition)。もう一つは画面サイズが5型で、完全文庫本サイズを実現したPRS-350(Pocket Edition)です。名前からは分かりにくいのですが、どちらもタッチでの操作が可能です。
今回はKindleよりも小型サイズを実現したPRS-350をソニーストアオンラインで購入しました。
届いた梱包箱。
ソニースタイルからソニーストアに名称変更になってから初めての購入なのですが、箱のデザインがシンプルになっていました。梱包シールへはSONYと書かれています。
本体外箱。
iPod Touch との大きさ比較。
今回併せて純正カバーも買いました。ライトの付いていないシンプルタイプです。
パッケージを開いたところ。Kindleのように「E-Inkを活かして画面に説明が表示されている」などの演出は特にありません。
内容物一覧。様々なマニュアルが同梱されており、日本製品だな、と感じます。
本体、ならびにiPod Touchとの比較。非常に小型です。
Kindle 3rd Gen.との比較。このKindleを見たときにも「小さいな」と感じましたが、それよりも二回りくらい小さいです。
おおよそKindleの液晶と本体サイズが同じくらい。
iPadとの比較。iPadの約1/4位ですね。
下端にはPC接続用にマイクロUSB-Bタイプのコネクタ。穴はカバー装着用です。
上端には電源スイッチ。造型が丁寧です。こちらの穴もカバー装着用。右隅の出っ張りはスタイラスです。
横から見たところ。スタイラスを少し引きぬいてみました。
スタイラスと並べたところ。非伸縮のシンプルなタイプです。
電源を入れてみました。インジケータが進み起動具合がわかります。
しばらくすると、コンテンツ内容確認中と思われる画面になりました。PCにはつないでいませんのでSyncが行われているわけではありません。
メニュー画面。画面サイズは小さいのですが、文字の大きさやアイコンの大きさが適切で、大変読みやすいです。Kindleが文字だけのメニューなので新鮮に感じました。12冊の書籍の一部がプリインストールされています。
プリインストールされている取扱説明書を表示してみました。E-Inkが大変に読みやすいです。ページめくりは、指によるタッチ、スタイラスによる操作、本体下部にあるボタンの何れでも行えます。
縦書き文書を表示してみました。文字サイズは「S」です。
多彩な文字サイズの中からXSを選択。これでも十分に読みやすい大きさです。文字構成の縦横比の関係か、却ってこのサイズのほうが、読み易く感じました。
表示レイアウトも多彩です。例えば4分割表示を選択すると、コンテンツを4分割し、その範囲を拡大して表示してくれます。
Kindleとの比較。読みやすさに関しては優劣は感じられませんでした。
純正カバーです。
本体を収めてみたところ。
Pocket Edition は文庫本サイズが売りの一つです。実際岩波文庫と重ねてみましたが、完全に一致しました。
純正カバーをつけたKindle 3rd Gen.との比較。
現在日本で販売されているソニーリーダーは、機器本体では電子書籍を購入することができません。一度PCで購入し、転送する必要があります。また、残念ながら、現在転送ソフトはWindowsのみの対応です(米国ではMacOS X用の転送ソフトなども配布されています)。
しかし、ソニーリーダー本体をMacOS Xへ接続すると、通常のUSBストレージとして認識されることが分かりました。READERとSETTINGという2つのストレージが見えますが、コンテンツはREADERへ納められています。このフォルダの中へPDFをコピーすることにより、ソニーリーダー本体で、そのPDFを閲覧可能です。大変に便利です。
Kindleでの比較同様、自分で裁断、スキャンした『機動戦士ガンダムUC 1 ユニコーンの日』(福井晴敏/著)』を転送してみました。
スキャンしたそのままでは、残念ながら文字がかすれて表示されてしまい、読みやすくありません。
そこで、自作のkdconvを改良し、ソニーリーダーで最適と言われている「560x735」サイズへ変換してみました。
非常に綺麗に表示され、読みやすくなりました。
同じデータをKindle 3rd gen.とソニーリーダーで表示させてみました。当然一回り小さく表示されますが十分に読むことが可能です。
ソニーリーダの表示を、実際の書籍と比較してみました。まずは、岩波文庫『斜陽 他一篇』(太宰治/1990年7月5日第3刷発行)との比較です。
最近の岩波は文字サイズが大き目ですが、それと比べるとソニーリーダの表示はだいぶ小さく感じられます。
今度は岩波文庫『ディドロ、ダランベール編 百科全書』(桑原武夫訳編/1990年5月25日第15刷発行)と比較してみました。
この書籍の活字サイズは昔ながらのタイプ先程の本よりも文字サイズが一回り小さめです。それでも、やはりソニーリーダの方が小さいですね。
O'Reilly Japan Ebook Storeから販売されている「Real World Haskell」のPDF版を転送して表示させてみました。さすがに文字が小さくなり過ぎ、読めませんでした。
Kindle 3rd Gen.による表示との比較。実際、Kindleでも非常に読みにくいので、更に一回り小さいPRS-350では、より困難さが増します。
幸い、ソニーリーダーには優れた拡縮機能が搭載されていますので、それを試してみることにしました。
まずは横モードで表示したところ。これだけでもだいぶ読めるサイズに近づきました。Kindleでも横モードでは十分に読むことが可能です。
ソニーリーダのズーム機能はスライダにより、ある程度任意の大きさに変更可能です。また、その状態で表示可能エリアを自由にスクロール表示させることも可能です。この点はKindleに対する優位点だと言えるでしょう。
スクロールバーなどのインジケータに邪魔されない範囲まで拡大表示してみました。これならば、十分に読むことができます。
ソニーリーダーPRS-350は、Pocket Editionという名が示すとおり、そのサイズが大きな魅力です。カバンの片隅に忍ばせても全く苦になりません。画面サイズはやや小さく感じますが、プリインストールされている書籍を見る限りでは、ストアで購入する書籍の閲覧には支障はないのでは、と思います。PDF表示に関しても、小気味よく動く拡縮機能とスクロールにより、ある程度カバー可能です。
一方、先にも書きましたが、本体だけでは書籍が購入できず、現時点では転送ソフトがWindows用のみである、という点はMacOS Xユーザとしては、残念です。ソニーリーダ用書籍の販売サイトである「リーダーストア」には、非常に数多くの日本語書籍が揃っており、魅力的なだけに、MacOS X版の転送ソフトの登場に期待したいと思います。
ソニーリーダと同日、シャープからはGALAPAGOSが販売され、また各社コンテンツ配信会社が本格的な営業を開始するなど、電子書籍関連が賑やかになってきました。来年の盛り上がり具合が楽しみです。
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