歴史的な事情から、勤務先では複数のメイルアドレスを使っていて、また、それぞれが異なるメイルサーバへ配信されています。そこで、各メイルサーバから fetchmail を使って POP 経由で自前のメイルサーバへ一度メイルをため込み、MUA(勿論 Mew)は自前のメイルサーバへのみアクセスする、という運用を長い間続けて来ました。
今回はこの自前のメイルサーバを、古の qpopper から Courier-IMAP へ入れ替える、ということになります。
FreeBSD なので、インストール自体は非常に簡単。単に port から mail/courier-imap を選択するだけです。設定情報の変更はかけまわる子犬。さんのページを参考にさせて頂き(有り難うございます)、以下の変更を行いました。
- /usr/local/etc/courier-imap/imapd/imapdの MAXPERIPを40に増やす
- procmailのMAILDIRとDEFAULTを Maildir に変更。
MAILDIR=$HOME/Maildir/DEFAULT=$MAILDIR
- sendmail.mc の FEATURE に次の行を追加
FEATURE(`local_procmail')
この後ホームディレクトリで、% maildirmake Maildir
をしておしまいです。メイラの設定は自宅のMewを設定した時の経験がそのまま使えました。
さて、手元には MH 形式で保存されているメイルが数多くあります。折角ですからこのメイルも IMAP からアクセスできるようになっていると便利です。Courier-IMAPは Maildir 形式でメイルを格納しますから、過去のMH形式で保存されたメイルを Maildir 形式に変換してやればよいことになります。これには、Informatik-Vollmerで配布されている msh2maildir が便利です。実行時のオプションはMew, Wanderlust (POP3) からの IMAP4 へ移行する方法を参考に、
% mh2maildir -courier -f -r -R Mail Maildir
としました。今回私は Maildir が空なので「変換に失敗したらMaildir を消せば良いや」的なノリで居たので、特に変換メイルを格納するフォルダを指定していません。これで希望通り、過去のメイルへ IMAP 経由でアクセスできるようになりました。便利便利。
設定中、2点程はまった点を。
その1。/usr/local/etc/rc.d/courier-imap-imapd を起動するときには、/usr/local/etc/rc.d/courier-authdaemond を起動する必要があります。最初マニュアルを読まずに imapd だけ立ちあげて、「動かない!?」と悩んでしまいました。
その2。Courier-imapではフォルダ名に / を使えません。"."で区切ることになります。今まで、Mewでは "/" で階層化していましたので、その点だけが少し違和感を感じました。
とは言え、これで、最悪 ssh でメインマシンへ接続できない場合でも、好きなメイラで未読/既読を気にすることなくメイルが読めるようになりました。便利便利。
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