2012/01/10

Bフレッツとフレッツ光ネクストとの速度比較にみる運用体制

インターネット接続をBフレッツからフレッツ光ネクストへ変更する作業の一環です。以下にも関連する話があります。


インターネット接続をBフレッツニューファミリータイプから、フレッツ光ネクストハイスピードタイプへ変更したことを受け、接続速度を比較してみました。

フレッツサービスでは、フレッツ網内サーバと端末との下り伝送速度を測定する為の仕組みが用意されています。この計測はフレッツ網内に閉じることから、ISP差に依らない速度を計測することができます。

回線変更前、Bフレッツ回線での速度計測結果です。

  1. 92.73Mbps
  2. 93.15Mbps
  3. 92.97Mbps
  4. 93.22Mbps
  5. 93.21Mbps

最高/最低値を除く3回平均は93.11Mbps。ニューファミリータイプは上限速度100Mbpsの共有型サービスですから、この接続速度は脅威的です。実はニューファミリータイプの加入者の中には、Bフレッツのベーシックタイプと同じく回線占有型でサービス提供が行なわれている加入者が居ると言われていました。実はこの回線もそうだったのかもしれません。

同様にフレッツ光ネクストで計測しました。

  1. 168.52Mbps
  2. 168.12Mbps
  3. 168.28Mbps
  4. 167.88Mbps
  5. 168.32Mbps

最高/最低値を除く3回平均は168.24Mbps。大きくBフレッツを上回りました。ハイスピードタイプが上限速度200Mbps共有型サービスであることを考えれば、十分な数値です。設置工事担当者へ伺ったところでは、8人で単線を共有することになるとのことでしたので、他利用者次第で変化は考えられますが、現状速度に不満はありません。

今度はプロバイダ経由での速度比較です。こちらは、先ほどよりも、実運用に近い数値が計測できると考えられます。

宅内ルータをNVR500へ置き換えました」で見たように、Radish Network Speed Testingを使い、Bフレッツでの接続速度を計測しました。

測定品質97以上の結果は以下の通りです。

  1. 53.09Mbps
  2. 51.28Mbps
  3. 52.01Mbps
  4. 54.47Mbps
  5. 55.70Mbps

最高/最低値を除く3回平均は53.19Mbps。

同じくフレッツ光ネクストでも同様の条件で計測してみました。

  1. 94.64Mbps
  2. 93.33Mbps
  3. 92.88Mbps
  4. 89.54Mbps
  5. 95.57Mbps

最高/最低値を除く3回平均は93.62bps。Bフレッツよりも1.76倍の高速化が実現できました。実ISPを経由しての速度でこれだけの速度が出たことに驚きです。この計測結果にしても、他回線の利用状況に加え、ISPなどの混雑状況へ依存するため、常時この速度が維持されることが保証されるわけではありませんが、現時点では十分な速度でしょう。

NVR500への切り替え前に使っていたRT-57iは、公称実効速度が50Mbpsです。おそらくこのルータでは、フレッツ光ネクストの回線速度を活かし切ることができないと思われます。

同じく「NEC AtermWR9500N を購入し実効速度を計測しました」の計測記録に基づけば、自宅環境では、

  • 802.11n/5GHz/2ストリームで平均85.39Mbps。
  • 802.11n/5GHz/3ストリームで平均137.62Mbps。

との結果になっていました。つまり、802.11n/5GHz/2ストリームで接続していた場合、インターネットとの伝送速度よりも、宅内伝送速度が足かせとなってしまいます。

ここまでの速度計測の結果、我が家の接続環境に於いては、

  • Bフレッツニューファミリーからフレッツ光ネクストハイスピードタイプへ変更することにより、フレッツ網内で1.8倍の速度向上が見られ、168Mbps超の速度が観測できた。
  • 実ISP経由での通信でも1.7倍を超える速度向上が見られ、93Mbps超の速度が観測できた。
  • Bフレッツでは実用的だったルータでも、フレッツ光ネクスト環境では力不足となる可能性がある。最低、実効転送速度100Mbps程度は必要。
  • 宅内回線を無線LANで構築している場合、その回線が足かせとなる可能性がある。802.11n/5GHz/3ストリーム程度の接続が望ましい。

との結論が得られました。

気になっていたボトルネックを解消させると、従来は十分な性能を保っていた箇所が新たなボトルネックへ変化することは頻繁に起こります。定期的に環境を見直し、システム全体を通じて自分の要求している速度が適切に維持されているかを確認してみると、思わぬ発見があるかもしれません。




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