手始めの実験として、手元にあった「週刊ダイヤモンド」(1/23号)を取り込んでみます。薄い書籍であるため裁断などの処理が簡単に済みそうですし、スキャンも短時間ですみそうです。
裁断自体は簡単で、適切な箇所に刃が当たるように調整したら、PK-513Lのレバーを下げるだけです。
すぱっと一直線に切れます。
PK-513Lの素晴らしい点は、裁断の刃が、真上から一直線に書物へ当たることです。例えば、刃が台座奥の一点で固定されていて、手前に押し下げるタイプの裁断機では、その構造上、書物が手前へ押し出される形になり、裁断面がずれる、または押しつぶされる形になりがちです。PK-513Lは、構造上、そのようなことは起こりにくいと思われます。
PK-513Lでの裁断に際して注意すべきは、裁断機の刃が、本を閉じている針に当たらないようにすることです。なるべく取り込みされる部位を大きくしようと、閉じ部ぎりぎりで裁断したくなりますが、金具に刃が当たった場合、最悪刃こぼれしてしまいます。
裁断した原稿を、ScanSnapへ装填します。後は好きな設定、解像度で読み込ませるだけです。
ScanSnapの読み込みソフトウエアである「ScanSnap Manager」では、読み取り画質やカラーモードを任意に選択することが可能です。
画質モードはいくつか用意されていますが、今回は、「スーパーファイン(カラー/グレー:300dpi、白黒:600dpi相当」と「ファイン(カラー/グレー:200dpi、白黒:400dpi相当」でスキャン結果を比較してみます。
先に裁断した週刊ダイヤモンドの46ページ分をスキャンしPDFとして出力しました。任意のページから150dot矩形で切り出したものが次の画像です。比較しやすくするため、150dpiとしてPNG形式で出力してあります。
こちらはスーパーファインのカラーと白黒。
こちらはファインのカラーと白黒。
実サイズ表示状態で本文を読む限り、ほぼ有意な差は感じられません。一方ファイルサイズは、スーパーファインとファインで大きく異なります。
- スーパーファイン/カラー:48.3MB
- スーパーファイン/白黒:44.1MB
- ファイン/カラー:25.2MB
- ファイン/白黒:23.7MB
こちらがスーパーファイン。
こちらがファイン。
画像の滲み具合に大きく異なります。小さな字を拡大表示して読もうと考えている場合には、この差は小さくありません。
取り込む原稿に依存しますので、一意にどのモードが良いというのは難しいとは思いますが、先の滲み差を考えると、データを長期保存することを考えているのであれば、ディスク容量とCPU処理性能の許す範囲内で、高解像度で取り込んでおく方が良いのでは、と思います。
なおScanSnap Managerには原稿サイズに基づきdpiを自動切り替えしてくれる「画質の選択:自動」というモードも存在します。私は使ったことはありませんが、ファイルサイズを一定容量以下に抑えたい場合には、利用してみるのも良いかもしれません。
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