2010/02/28

初めての人のためのLISP[増補改訂版]が刊行されます

以前、サイエンス社から刊行されていました、竹内郁雄先生著の「初めての人のためのLISP」(ソフトウェアライブラリ」シリーズ第三巻)が、このたび翔泳社より「初めての人のためのLISP[増補改訂版] 」として刊行されます!

この書籍は、LISP初学者の為の書籍なのですが、その記述が掛け合い漫才のような対話形式で書かれている、という、非常に珍しいLISP本です。この記述のおかげで、楽しみながら、且つ、解りやすく、しっかりと理解出来ます。一方で、その記載内容は深く、一般の入門書を遥かに超えた高みへと読者を引き上げてくれます。

Amazonの内容紹介によれば、「復刊にあたっては、21世紀のLISPを取り巻く環境への言及も含め、元のユーモアを殺すことのない全面的な加筆・補筆を行なっている」とのですので、大変楽しみです。

手元へオリジナル版があるのですが、奥付には「昭和61年12月10日 初版発行」と書かれています。四半世紀ほど前の刊行ですが、今、目を通してみても、全く古さを感じることはありません。まだまだ子供でBASICとAssemblerしか知らなかった私が、衝撃を持って読み進めた当時の記憶が蘇ってきました。

このオリジナル版が属していた「ソフトウェアライブラリ」シリーズに関しては、カバー脇へ刊行書籍一覧が書かれているのですが、ここへ書き出してみると、
  • PROLOG入門 - 知識情報処理の序曲- 後藤滋樹著
  • Cプログラミング[入門編] 前田英明著
  • 初めての人のためのLISP 竹内郁雄著
  • Smalltalk-80入門 竹内郁雄監修/梅村恭司著
  • (以下続刊)
となっています。今見ると、どれも是非読んでみたくなるラインナップです。

そんな竹内先生ですが、今年の春で東京大学を退職されるとのことです。2010年03月03日に最終講義を行う旨案内されていますので、興味をお持ちの方は参照してみてはいかがでしょうか。

書籍の刊行が今から楽しみです。

2010/02/24

アバター3D、IMAX 3DとXpanDでの視聴比較

先日109シネマズで「アバター3D」を視聴する機会を得ました。いわゆる IMAX 3D方式です。

「アバター3D」自体は、以前TOHOシネマズでも視聴したのですが、こちらは XpanD 方式での上映でした。

「It's a ...」さんの「『アバター』3D全方式完全制覇レビュー [日記]」で、大変詳しくレビューされていますように、アバター3Dに関しては、総合的にIMAX 3D方式での視聴環境が一番素晴らしく、XpanD方式での視聴は今一歩、との評価になっています。結果的に両極端とも言える視聴環境を体験することができましたので、遅ればせながら、感想をまとめてみました。

なお両方式とも吹き替え版の視聴であり、幸いな事にIMAX 3D、XpanD両方式とも、映画館の中央で視聴することができました。これらは3D視聴に有利な条件ですが、一方で私は常時メガネを着用している為、何れの方式でもメガネ二重がけでの視聴となってしまい、この点は不利な条件での視聴でした。

  • IMAX 3Dは、輝度の高さをはっきりと感じました。XpanD方式で見たときには「この暗さも作品としての計算されているのだろうか」と考えていたのですが、間違いでした。ただし、XpanDでも、しばらく見ているうちに暗さへ慣れてしまいますので、暗くて見えない、ということはありません。
  • 3Dとしての立体感は、それほど大きな差を感じませんでした。これは、メガネ二重がけでの視聴体験であり、また、私の乱視が激しいからかもしれません。
  • IMAX 3Dでは細かなモノまでくっきりと視聴出来ました。これは輝度の差が大きく影響しているのかもしれません。小さな浮遊物なども認識することができ、3Dの立体感を楽しめました。
  • IMAX 3Dのメガネは、XpanDのメガネよりも軽く、かけやすいものでした。XpanDでの視聴では、たまにメガネがずり落ちて来たのですが、IMAX 3Dでは、そのようなことはありませんでした。とはいえ、どちらのメガネもRealD 3D方式のメガネよりも重いです。
  • メガネ二重がけのせいか、Na'vi語発声時等に表示される字幕は、どちらも同様に見にくく感じました。アバターの字幕は、画面端に表示されたり、やや中央寄りに表示されたりと、表示位置が変化するのですが、特にIMAX 3D版で画面端に表示された場合、私には二重に見えてしまい、うまく読めませんでした。この点で吹き替え版を選択したのは正解でした。
  • 実は、立体感の差よりも、音質の迫力の方が大きく心に残りました。TOHOシネマズでの視聴も全く悪くなかったのですが、109シネマズでは、重低音の振動が映画全体を盛り上げてくれました。

総じて、IMAX 3D での視聴は大変満足の行くものでした。一方で、映画全編を通して立体感を抑えている為でしょう、立体感の感覚が乏しいと言われるXpanD方式での視聴を思い出しても、IMAX 3Dでの体験に比べ、映画の良さが著しく損なわれている、という印象はありませんでした。また、IMAX 3D環境は視聴可能映画館が少く、また、そのためにチケットの確保が難しい点も残念です。

今回、両者を見比べた印象では、「アバターをどうしても見たいと思っているのだけど、IMAX 3Dのチケットが確保出来ないので行かないで我慢している」という方は、他の方式を採用している映画館で見てみる事を検討しても良いのでは、と思います。

さて、IMAX 3D方式で視聴可能な、109シネマズですが、チケットをWebサイトで購入することが可能です。例えば、109シネマズ川崎では、「3日前0時から購入可能」と書かれています。

ただ、このWebサイトは、皆が一斉に接続に行くのか、0時になるとページの応答速度が極端に遅くなり、トップページすらなかなか表示されません。一方、そのような状況でもトップページにある「チケットを購入する」からリンクの張られているオンラインチケット購入用のページは、普通に表示されることもあります(同様に重い時もあります)。万が一に備えて、この購入用ページへのリンクをBookmark等へ登録しておくと、予約が楽になるかもしれません。

また、購入手続きを開始してから購入を最終確定させるまでの手続きすべてを10分以内に終わらせる必要のあることにも注意が必要です。最終確定前に10分間が過ぎると「エラーが発生しました。10分間操作されなかったため、接続が切断されました。お手数ですがもう一度はじめから操作してください。」と表示され、手続きが無効になってしまいます。エラーメッセージ内容とは異なり、たとえ直前の操作が1分前であろうとも、トータル処理がで10分を超えるとこのエラーになってしまいますので、応答レスポンスの悪い混雑時の予約処理は、手早く進める必要があります。

今年は、日本メーカ、海外メーカを問わず、3D Stereo対応のテレビを一斉に発売するる予定となっています。この機会に3D映画として大ヒットとなったアバターを見にゆくのも、3D視聴体験を事前に体感する、という点では良いかと思います。

2010/02/17

MacBook Pro でトリプルディスプレイ環境を実現

最近 MacBook Pro(Mid 2009)を利用しています。

今までは Mini DisplayPort-DVIで、1920x1200 の外部モニタへ接続し、本体LCDとデュアルディスプレイ環境を構築していましたが、1600x1200のモニタが余っていたので、トリプルディスプレイ環境を実現してみることにしました。

実現方法は、簡単で USB から DVI への変換アダプタを使うだけです。いくつか候補となる製品はあったのですが、その中で評判の良さそうだったDisplayLink社のシステムを採用している、ラトックシステム株式会社REX-USBDVI2を試してみることにしました。


仕様上、2048x1152まで表示できるそうで、今回の目的である1600x1200の表示には問題なさそうです。また、Webページでは、MacOS X 10.6(Snow Leopard)に関する言及はありませんが、DisplayLink 社の Web サイトからは、Beta ドライバが配布されていますので、その点でも安心です(ただし、32bit kernel 用のみ)。

なお、パッケージへはドライバの含まれたCD-ROMが同梱されていますが、私の手にしたパッケージへは、上記と同一と思われる SnowLeopard 対応のドライバが含まれていましたので、特に DisplayLink 社から入手する必要はありませんでした。

本体接続前にドライバをインストールし、一度再起動後。その後、System Prefeneces の Universal Access で「Enable access for assistive devices」にチェックを入れ、REX-USBDVI2 を付属のUSBケーブル(miniB 端子を採用した普通のケーブルです)で本体へ接続します。最後に、SDM-S204という、今となっては幾分年代物となってしまったモニタへDVIケーブルでつなげました。

結果、何の問題もなく認識され、大変綺麗に表示させることができました。しばらく使ってみましたが表示に乱れなどが生じることはなく、Mini DisplayPort-DVI との混在利用にも支障をきたすことはありませんでした。また、System Prefeneces の Displays からのレイアウト変更も問題なく行えます。大きな画面を2つ同時に使えるようになったため、作業効率が向上しそうです。

USB経由でのDVI変換アダプタは、ラトックシステム以外の会社も販売しており、概ね1万円位で購入可能なようですので、画面の狭さが気になっていて、且つ、余剰モニタをお持ちの方は、試してみるのも良いかと思います。

2010/02/13

WZR-HP-G300NHの実効速度検証

先月1/23頃、BuffaloのWZR-HP-G300NH/Eを購入しました。802.11n倍速対応無線AP/RouterであるWZR-HP-G300NHと、4ポートハブを備えた802.11n対応ブリッジであるWLI-TX4-AG300Nのセット製品です。

WZR-HP-G300NH/E写真

新製品発売へ向けた製品切り替え時期の値引きだったようで、非常に安価に入手できました。

早速、今まで利用していた802.11g機器群と置き換え、802.11n倍速モードで使用してみましたが、残念ながら、あまり速度向上を感じられません。却って、遅くなったかもしれない、と感じることもしばしばありました。

そこで実際にどの程度の伝送速度が出ているのか、検証してみることにしました。

設置環境は、2階建ての木造一戸建てです。2FにアクセスポイントであるWZR-HP-G300NHを、また1FにブリッジであるWLI-TX4-AG300Nをそれぞれ設置します。G300NHのファームウェアはVer.1.72、AG300NはVer.1.52です。

近郊には、数多くのアクセスポイントが存在しますが、幸い13chを誰も利用していなかったため、このチャンネルを利用することにしました。認証/暗号方式にはWPA2-PSK(AES)を使用します。

AG300Nでは、現在の電波状態をパーセント表示で確認することが可能です。この値によれば、上記環境で概ね86-94%で、主に91%が多く表示されていました。

この状態で、2FにあるMacOS Xマシンでftpサーバを立ち上げます。このサーバとG300NHとの間はGbEスイッチで接続されています。1Fでは、Windows7をインストールしたLenovo S9eを有線でブリッジへと接続し、OS標準のftpコマンドで約80Mbyteのデータ取得を行って、その速度を計測することにしました。

なお、MacOS X、Windows7とも計測に負荷のかかるソフトウェアはなるべく起動しないように注意しましたが、そもそもftpを使った計測自体が推奨される方法ではありませんから、あくまでも参考値と考え、相対的な差の判断として参照されることをお薦めします。

さて、上記測定の前に、比較データとしてS9e内蔵802.11g無線LAN機能を使った伝送速度を計測してみます。G300NHは、設定を変更することなく802.11b/g/nをそのまま受信可能ですから(逆に言えば、規格を制限したりすることはできません)、特に802.11gと802.11nとの接続検証で、設定差異は発生しません。

7回計測した結果は、それぞれ以下の通りでした。括弧内がWindowsによって報告された値で、それをbitへ変換したものが左の値です。Mbps変換には1024を用いています。

  1. 16.3Mbps(2080.09KBps)
  2. 16.4Mbps(2100.43KBps)
  3. 16.5Mbps(2115.97KBps)
  4. 17.2Mbps(2195.36KBps)
  5. 17.1Mbps(2188.90KBps)
  6. 15.9Mbps(2035.72KBps)
  7. 16.6Mbps(2130.00KBps)

最大、最小を除いた5回の平均は約16.6Mbps。伝送速度の分布は非常に安定しています。

次に、このS9eの無線LANを無効化し、内蔵有線LANポートを用いてAG300Nへ接続しました。他の機器は接続していない状態です。

まずは、20MHz帯域での802.11n接続で計測してみます。理論上150Mbpsが上限です。

802.11g同様、7回計測した結果は、それぞれ以下のとおりでした。

  1. 22.3Mbps(2851.77KBps)
  2. 24.5Mbps(3134.71KBps)
  3. 49.1Mbps(6273.09KBps)
  4. 14.1Mbps(1799.58KBps)
  5. 3.2Mbps(413.35KBps)
  6. 20.1Mbps(2572.63KBps)
  7. 38.8Mbps(4971.27KBps)

最小、最大を除いた平均は約24.9Mbpsです。

平均速度は、802.11gでの接続を大きく上回っていますし、最高速度も49.1Mbpsと大変高速なのですが、如何せん、伝送速度が一定ではありません。パケットの流れを見ていると、一定期間止まってしまう場合があるようで、結果的に3.2Mbpsのような伝送速度になってしまうことがあります。この後も計測を続けてみましたが、この事象は少なくない頻度で確認されました。この不安定さが若干の不安要因です。

最後に802.11nを40MHzで動作させ、速度を計測してみました。このモードは2チャンネル分の帯域を使用する代わりに、理論値300Mbpsでの通信が可能になります。追加で利用されるもう一本のチャンネルは、20MHz用のチャンネルから3チャンネルを間に隔てたチャンネルが自動的に使用されます。今回、主チャンネルである13chは他のアクセスポイントと干渉しませんでしたが、追加チャンネルとして自動的に選択された9chは、わずかに干渉してしまっていました。

この状態で7回の計測を行った結果です。

  1. 26.1Mbps(3335.78KBps)
  2. 10.0Mbps(1282.78KBps)
  3. 10.7Mbps(1384.12KBps)
  4. 21.5Mbps(2749.77KBps)
  5. 23.3Mbps(2987.49KBps)
  6. 15.5Mbps(1980.13KBps)
  7. 15.2Mbps(1950.90KBps)

同じく最小、最大を除いた平均は約17.2Mbpsで、残念ながら20MHz接続の時よりも遅くなってしまいました。

調査結果からは「私の環境に於いても、802.11n接続では802.11gよりも高速伝送を実現できるものの、電波状況などからその実力を安定的に発揮させるのはやや困難な場合がある」ということが分かりました。802.11nの高速化は、複数本のチャンネルが有効に機能することを基本としていますから、理論通りの結果です。

このような状況下での40MHz帯域幅を利用した通信は、より一層安定性を確保することが困難になりますから、結果20MHzや802.11gでの接続よりも伝送速度が低下することになってしまいます。これに関しては、製品付属のマニュアルでも述べられていますが、その検証を行わず、802.11n+40MHz接続で設置したところが、今回の敗因でした。

これらの結果から、私の環境では40MHzモードの利用を停止し、802.11nの20MHzモードを常用することにしました。これにより、当初感じていた「802.11nで接続すると、802.11gでの接続よりも遅くなる」、と体感することはなくなりました。

なお、今回は、アクセスポイント、ブリッジとも一機種でしか検証していないため、製品差や個体差が速度低下の要因である可能性も十分に考えられます。例えば同じBuffalo製品でも、アクセスポイントを、オプションアンテナ対応のWHR-HP-G300Nに交換し、WLE-2DAなどのオプションアンテナを採用することで、伝送速度に変化が生じる可能性は高いでしょう。ぜひ、いつの日か、検証してみたいものです。

最後に、このWZR-HP-G300NHですが、PLANEXのGbEスイッチであるFXG-08IMVと相性が悪いことを留意しておいた方が良いと思います。残念ながら両者を直接有線で接続すると、オートネゴシエーションの問題でしょうか、互いに認識されませんでした。このPLANEXのスイッチは、既に生産完了品であるため、利用されている方は少ないとも思いますが、もし併用を考えている方は注意した方が良いと思います。

2010/02/14 追記:
同じく PLANEX のGbEスイッチFXG-08EMBと接続してみたところ、100Mではリンクすることが出来ました。高速無線接続環境を構築したい場合には、有線側がボトルネックにならないよう、構成や相性に留意したほうが良いかもしれません。

2010/02/10

アドビ製品が Amazon で 15% Off!

2/10現在、Amazonで、アドビ製品 15% OFF というキャンペーンをやっています。期間は72時間限定とのことで、2/12の11時59分確定までのようです。

高価な値段の多いアドビ製品なだけに15%オフは、なかなかな魅力的な値引き額になります。また、kakaku.comなどを見ると、Amazon は元々、比較的安価にアドビ製品を販売しているため、結構お買い得な値段で購入できることになるようです。

購入時の注意としては、「1-Clickオーダーによる注文では、本キャンペーンはご利用いただけません」という記載があります。見逃すとショックが大きそうですね...。

CS5シリーズの登場が近いので、在庫管理を見越した販促活動なのかな、と思うものの、欲しい製品がある場合には、覗いてみるのも良いのでは、と思いました。

2010/02/06

Mac で DSC-TX7 の Movie を扱う方法

昨日のDSC-TX7 & Transfet-Jet 試用レポートの記事で、

ただ、残念ながら、私はAVCHD動画をMac OSへ取り込む方法を見つけられていません。

と書きましたが、本日同じ手順で試したところ、無事AVCHD形式の動画を iMovie 経由で取り込むことが出来ました。

出来なかった状態と何が違うかといえば、メモリースティックをフォーマットしたこと位でしょうか...。何はともあれ、無事取り込めるようになって安心しました。

以下、取り込み手順です。

1. AVCHDで動画を撮影する

DSC-TX7内「設定」の「撮影設定」にある「動画記録方式」が「AVCHD」になっていることを確認し、動画を撮影します。この設定が「MP4」になっている場合には、iPhoto 経由で取り込むことが可能であり、御手軽です。

2. TX7 を Mac へ接続する

TX7を Mac へ接続します。接続方法は、付属のクレードル、または Trasfer Jet ステーション「TJS-1」経由のいずれでも構いません。

3. iMovie を起動する

iMovie を起動します

4. 取り込みボタンを押す

左側中央にある「Open Camera Import Window」ボタンを押します。


インポート用のウィンドウが開きます。


クレードル経由で接続している場合には、このウィンドウのタイトルは、「Import From: Sony DSC-TX7」に、TJS-1 経由で接続している場合には、「Import From: Sony TJS-1」になります。左下の「Camera:」もその名前になっています。

右下にある「Import All...」で動画を取り込みましょう。

既存のイベントへ追加するのか、新規イベントを作成するのか、などを聞かれますので、好みに応じて設定します。

5. おしまい

これで取り込みは終了です。この後は iMovie で加工したりなど、普通の素材として使えます。

撮影後の運用方法まで含めて考えた場合、動画の撮影が Web へ貼り付けることを目的としているのであれば、MP4形式で撮影した方が取り回しは簡単だと思いました。

一方、加工用素材など、より高画質の動画を必要としているのであれば、AVCHDで撮影し、じっくりと編集作業を行うと良いでしょう。




2010/02/05

DSC-TX7 & Transfet-Jet 試用レポート

所有しているコンパクトデジカメも、ケータイもだいぶ古くなり、そろそろ動画を気軽に撮影できる環境が欲しいな、と思っていました。

bloggie MHS-PM5Kの国内発表を受け、購入に向け心が大きく動いたのですが、その後「1920x1080/60i AVCHD動画対応」「TransferJet対応」「SDメモリーカード対応」「Exmor R採用」「レンズが飛び出さない」と極まったスペックのCyber-shot、DSC-TX7の発売が発表され、あっけなくTX7派へ転向、購入を決めました。ソニービルで色を確認しレッドを選択、sony styleで発注しました。


発売は2010/2/5頃と聞いていたのですが、ありがたい事に、本日2/4に配送されてきましたので、早速試用してみました。以下、開封レポートです

まずはいつものsony styleの箱。


中身は、DSC-TX7本 体、TX7でTranferJetを利用可能にするメモリースティックMS-JX8G、 そしてパソコンへTransferJetでの伝送を可能にするTJS-1



まずは本体を開封します。箱を開くと一番最初にCD-ROM。Picture motionBrowser などが入っています。


CD- ROMを取り除くと「お買い上げ有難うございます」の文字が。


その下に本体。


主な同梱物はこんな感じ。この他にマニュアルなどがあります。


本体表と裏。ストラップは最初から取り付けられていて便利です。




色味は、Nintendo DSi LL の WineRed とそっくりです。並べて見るとまるで親子のよう。


(非常に見にくい写真ですが)上面にはMemoryStickのロゴマーク、PRO Duoの併記あり。一方SDは普通の文字表記。


スロットはメモステ、SDで共通です。併用はできません。それぞれ、空の状態、SDカードを入れたところと、メモステを入れたところ。




電源を投入してみました。日付など簡単な設定を求められ、その後にTransferJetに関する説明が。液晶は大変綺麗です。



Transfer Jet 対応メモステであるMS-JX8Gのパッケージ。TranferJetの大きな文字が目立ちます。メモリースティックの規格的には PRO-HG Duo シリーズです。


裏面にも Transfer Jet に関する説明。


メモステ裏面。特に見た目は普通のメモステと変わりありません。


Transfer Jet で PC へ接続するためのステーション。USBポートで接続して使います。


裏面には、ソニー製品としては珍しく、対応OSとしてMac OS Xの記載も見えます。


同梱物。シンプルです。


裏面。大きな窪みがあり、ここにUSBケーブルを接続します。出っ張らないのでスマートです。また、滑り止めのゴム足もついています。


デジカメである TX7 自体の感想ですが、使用感覚は大変に快適です。現在私の使用しているコンパクトデジカメは2007年頃に発売され、且つ水中撮影を主目的としたPENTAX の Optio W30であるため、静止画、動画ともに大きな進歩を感じます。また、本体の質感も高く、所有欲が満たされます。

画質に関しては、屋外で撮影できていないため評価出来ていませんが、自動的に連続撮影を行いパノラマ撮影を作ってくれる「スイングパノラマ」は楽しい機能だと思いました。デュアルモニタをパノラマ撮影してみた様子です。


肝心の動画撮影ですが、大変綺麗に気軽に撮影できます。撮影中のズームも問題ありません。ただ、残念ながら、私はAVCHD動画をMac OSへ取り込む方法を見つけられていません。画素などを落とし、MP4形式で記録すれば簡単に取り込めるとは思うのですが、折角ですのでもう少し粘ってみようと思っています。

さて、気になるTranfer Jet機能についてです。

TX7をTransfer Jet経由でPCと接続するためには、専用のメモリースティック「MS-JX8G」と、ステーション「TJS-1」(または、最新のVAIO)が必要です。TX8とTJS-1だけでは、Transfer Jet伝送はできません。TJS-1はMac OSへも対応しています。

TX7をTranfer Jetで接続するためには、再生モードのTX7をTJS-1へと載せる、ただそれだけです。TX7側で「通信を始める」というメニュー項目を選んだり、Mac側で特別な操作を行うなどの必要は全くありません。置くだけで TX7 は転送モードに切り替わり通信が始まります。

通信が開始されると、Mac は自動的に TX7 をファイルシステムとして mount し、例えば iPhoto などの対応ソフトが起動されます。TX7を一定以上ステーションから離したり、電源を落とせば、勝手に umount されます。

この便利さと快適さは、一度味わってしまうと、わざわざデジカメから記録メモリーを取り出していた作業が非常に煩わしいものに感じてしまいます。最近のデジカメには Cradle の付属しているものもありますが、それが更に快適になったものと言えるでしょう。

Transfer Jetは近接通信なので、TX7とステーションをある程度近づけなければなりません。そこで、認識可能範囲を調べてみました。TJS-1にはインジケータがついており、通信強度が目に見えるようになっています。

密着させるとインジケータが3つ点灯します。


3cm位離すと、インジケータが2つと1つの間を行ったり来たりするようになりました。


5cmほど離すと、インジケータは完全に消えました。


ステーションへ載せる際には、TX7とステーションの双方のTransfer Jetのマーク同士を適切にあわせる必要があります。例えば、マークをあわせない様に近づけると、密接しているにも関わらず、インジケータが1つしか点灯しませんでした。


伝送速度を簡単に調べてみました。TX7で撮影した4M程度の静止画を1枚を800ファイル分ほど複製し、総計3.5G分程度の伝送速度を比較します。比較はコピー開始から終了までを、ストップウォッチを使って計測する、という、非常にいい加減なものです。

条件は「メモリースティックをカードリーダへ差し込み、転送する」「TX7付属のCradleをUSBでMacへ接続し転送する」「TransferJetで転送する」の3パターンを試しました。

結果は次の通りです。
  • メモリーカードリーダ経由: 約3:30秒
  • Cradle経由: 約10:15秒
  • TransferJet経由: 約9:57秒
さすがにメモリーカードリーダ経由で読むのが一番高速でした。一方で、私の環境では、無線通信であるにも関わらず、Transfer Jet 経由での伝送が、有線接続の Cradle 経由よりも早く終わりました。これは素晴しいですね。なお、いずれも1度の計測データなので、あくまでも参考程度だと思ってください。

さて、伝送速度が高速で便利な Transfer Jet ですが、1点注意するべき点として、「read-only で mount されるため、ファイルの消去や移動が出来ない」ということがあげられます。

Transfer Jet で接続を行うと2つの mount ポイントが現れます。


この状態で mount コマンドの出力を確認してみると、次のようになっていました。

/dev/disk1s1 on /Volumes/Untitled (msdos, local, nodev, nosuid, read-only, noowners)
/dev/disk2s1 on /Volumes/NO NAME (msdos, local, nodev, nosuid, read-only, noowners)

read-only であるが故に、umount 処理などを必要とすることなく、気軽な接続が行えているのでしょう。一方、iPhoto などの取り込みプログラムからはファイルを消去することができませんので、デジカメ本体などのメニューを使い、自分でファイルを消去しなければなりません。この点は、ちょっと面倒です。

わずか数時間使った限りですが、DSC-TX7とTransfer Jetが実現する世界は大変便利であり、私は大変気に入りました。

早く屋外などでの実撮影へ投入し、その撮影能力を試してみたいと思います。

2010/02/06 追記:
本文中、動画を MacOS Xへ取り込めない旨記載していますが、その後無事に取り込めました。詳しくは、「Mac で DSC-TX7 の Movie を扱う方法」をご参照下さい。


2010/02/03

Blogger のテンプレートを配布してくれているサイト「Btempltates」

今までこの Blog で TrackBack を実現するために利用させて頂いていた HaloScan が終了することになりました。終了日は2/10、もうすぐです。

一般的な TrackBack 機能のない Blogger のユーザにとっては、無料で TackBack 機能を利用するこのとのできる大変便利なサイトでした。今までどうも有難うございました。

HaloScan のサービス停止に伴い、このサイトのテンプレートを調整する必要がでてきました。ただ、今使っているテンプレートは、HaloScan 対応などを筆頭に細かなところをいろいろと変更し、維持管理がしにくくなっていたため、これを機会にテンプレートを刷新することにしました。期せずして1年毎にテンプレートを大きく変更している気がします。

Blogger の テンプレート探しにはBtemplatesが便利です。カラムやスタイル、色などを基準にして好みのテンプレートを選択し、簡単にダウンロードすることが出来ます。

適用の仕方も簡単です。Btemplatesのサイトへも書いてありますが、以下、おおまかな流れをまとめます。

  1. テンプレートをダウンロードします。ZIP 形式で圧縮されています。
  2. 圧縮を展開します。
  3. Blogger の Dashboard へ login します。
  4. 「レイアウト」 -> 「HTMLの編集」と移動します。
  5. 「テンプレートをバックアップ/復元」にある「テンプレートをすべてダウンロード」を選択し、現在のテンプレートを保存します。万が一失敗や、新テンプレートが期待とは違った場合に備え、ぜひ、ダウンロードし、適切に保存しておくことをお薦めします。
  6. 下にある「選択...」ボタンを押し、新規に適用したいテンプレートを選択します。
  7. 「アップロード」ボタンを押して、テンプレートを読み込ませます。
  8. 下のほうにある「プレビュー」ボタンを押し、内容を確認します。
  9. 気に入ったら「テンプレートを保存」ボタンを押します。もとに戻したい場合には、6) に戻り、保存してあるテンプレートを読み込ませましょう。
以前は Blogger のテンプレート探し、ならびに適用へ骨をおった記憶があるのですが、今回は非常に便利、且つ、簡単に実現することが出来ました。

BTemplates 管理者、ならびに、素敵なテンプレートを提供してくださる作者の方々へ感謝いたします。