会場は Google 本社。最初、案内メイルに書かれていた「渋谷セルリアンタワー2Fロビー」が分からず、ホテル内をさまよっていたのは内緒。無事10分ほど前に会場入りしたのですが、会場はほぼ満席状態になっていました。
今回の内容は2点で、1点は、HTML5-Developers-jp主催者である、白石@あゆたさんによる「HTML5で作るオフラインWebアプリケーション」。もう1点は、html5.jp運営者である、羽田野@futomiさんによる「Canvasチュートリアル」。
白石さんのスライドならびに羽田野さんのスライドともに Web から閲覧できます。また、今回の公式タグである#html5_dev_jpを Twitter で追いかけると、当時の状況がつかめるかもしれません。
白石さんの主な内容は、マイコミジャーナルへ執筆してくださった内容を実際のデモを交えながら説明してくださる、というものでした。
今回の見所は「Alexing Framework」で、白石さんの言わく「Open Web Architecture に従ったアプリケーションのひな形を数分で作成できます」というもの。基本「クラウド向けRESTfulライブラリ+HTML5 O/Rマッパーライブラリ」であり、「基本的な準備作業は、クラウド上でデータモデルを定義するだけ」、「@OfflineCapable(というアノテーション)を付与するだけ」。
デモも見せて頂きましたが、なるほど、これは、
- モデル情報の解析結果をもとに、
- remote/local でのデータベース & テーブル生成
- ActiveRecord パターンに基づく O/R マッパ生成
- 両 O/R マッパ間の Proxy オブジェクト生成
- それらの上に、両データベース間の conflict 検出を備えたsync モジュール生成
羽田野さんのお話は、初心者でも分かる、Developer 向けの Canvas 説明でした。
プレゼン資料が、実コードの示された簡潔な内容であり、また、説明もゆっくり、はっきりとした口調で行ってくださったおかげで、良く理解できました。特に適切なデモを随所に盛り込みながら説明してくださったことで、より深い理解を得る事ができました。
私は Canvas を制御する JavaScript メソッドの詳細を、今回初めて勉強したのですが、基本概念や機能が原則 PostScript 同様であり、個人的に、すんなりと飲み込めました。
説明の中、羽田野さんは「マンデルブロ、集合をこんなにも高速に、しかもブラウザ上で書く事ができるのは、素晴らしい」と感心しきりで語っていましたが、歳の近い私もまさに同感です。凄い世界になりましたねぇ...。
今回、白石さんの「Open Web Architecture」論を伺い、今後のアプリケーションは祖結合を前提とした分散オブジェクトモデルの上に作られるのかもしれないな、と感じました。
或るオブジェクトに対してアクセスが行われると、そのオブジェクトは現在のネットワーク接続状態に応じ、Proxy オブジェクトを通じて、手元/リモートの適切な箇所からデータを返答、両実データは暗黙的に/明示的に sync されてゆく、といった世界です。
さて、このような世界に於いて、アプリケーションの作り様を簡易化する目的で、何層にも重ねられた抽象化モジュールが生みだされると、結局その行く先はORB(object request broker)になるのでは、という思いが...。
Java 黎明期の HORB を、ふと懐かしく思い出しながら、最近のRESTful 台頭までの分散技術が次々と脳内をよぎり、また、メインフレーム時代から昨今のCloudという流行語までも流れて行き、技術の振り子は面白いな、と一人シミジミしてしまったのでした。
Tech Talk 主催の皆様、ならびに、参加者の皆様どうもありがとうございました。
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