Ubuntu 9.04 へは、VirtualBox の Open Source Edition である virtualbox-ose 2.1.4 のパッケージが提供されていますので、仮想環境を構築するには、このパッケージを使うのが簡単です。
ただし、VirtualBox OSE 2.1.4 上へセットアップした Ubuntu 9.04 へ、Guest Additionsをインストールするには、1点注意が必要でしたので、参考のため以下にまとめておきます。
なお、Ubuntu 9.10(karmic)の VirtualBox OSE パッケージは、3.0.4になっているようですので、この問題は発生しないかもしれません。
今回、私が参考にさせていただいたのは Ubuntu Geek さんのUbuntu 9.04(Jaunty) and Virtualbox video driver for X(Guest Additions)です(有り難うございます)。
VirtualBox の Guest Additions とは、VirtualBox Guest の使い勝手を高めてくれるツールです。例えば、より高い解像度設定を行えるように、グラフィックデバイスドライバを更新してくれたり、Guest/Host OS間でマウスをシームレスに移動させたりできるように取り計らってくれます。VMware をお使いの方には、VMware Tools のようなもの、と言った方がわかりやすいかもしれません。
今回の問題点は、Guest Additons のインストーラで X のバージョン認識がうまくいかず、X のドライバが適切にインストールされない点にあります。そこで、X のバージョンを正しく認識できるようにインストーラを修正し、再度インストールを行うことで、この問題を回避させます。
VirtualBox 上で動いている Ubuntu 9.04 へ Guest Additions をインストールするためには、VirtualBox の Devices メニューから Install Guest Additions メニューを選択します。VirtualBox Guest Addition CD image が存在しない場合には download するか
を尋ねるダイアログが出ますのでそれに従えばよいでしょう。または、以下のURLからISOを取得して mount させます。
http://download.virtualbox.org/virtualbox/2.1.4/VBoxGuestAdditions_2.1.4.iso
自動では /cd-rom へ mount されるはずです。
$ ls /cdrom
32Bit VBoxLinuxAdditions-amd64.run VBoxWindowsAdditions-amd64.exe
64Bit VBoxLinuxAdditions-x86.run VBoxWindowsAdditions.exe
AUTORUN.INF VBoxSolarisAdditions.pkg VBoxWindowsAdditions-x86.exe
インストーラには VBoxLinuxAdditions-amd64.run または VBoxLinuxAdditions-x86.run を使用します。お使いのホスト環境にあわせて適切なパッケージを選んでください。私は、VBoxLinuxAdditions-x86.run を使いました。インストーラを修正してインストールをする手順は以下の通りです。
1) 展開ディレクトリを指定してインストーラを実行する
ここでは、再インストールも考え、/usr/local/vbox へ展開することにします。
% cd /cdrom
% sudo ./VBoxLinuxAdditions-x86.run --target /usr/local/vbox
実行直後、次のメッセージが表示されるはずです。Creating directory /usr/local/vbox
続いて kernel module の build が行われ、インストールも実行されます。ただし、インストール処理の最後に次の Warning が表示され、X のドライバはインストールされなかったことが示されます。Warning: unknown version of the X Window System installed. Not installing
X Window System drivers.
Successfully installed the VirtualBox Guest Additions.
You must restart your guest system in order to complete the installation.
2) インストーラを修正する
先ほど指定した /usr/local/vbox には build した kernel module、ならびにインストールスクリプトが出来上がっているはずです。この中の install.sh を修正します。
変更内容は、415行目にある、
1.5.99.* | 1.6 )
の 1.6 を、1.6.0 に改めます。例えばこんな感じでしょう。% cd /usr/local/vbox
% sudo sh -c "cp -p install.sh install.sh.ORIG && sed '415s/1.6/1.6.0/' < install.sh.ORIG > install.sh"
3) 再度インストールを行う
再度インストールを行います。今度は X の Warning が表示されず、インストールが終了するはずです。
% sudo ./install.sh
4) reboot します
OS を reboot しましょう。
以上で Guest Additons のインストールは終わりです。
今となって 2.1.4 は、いささか古く感じる向きもあるかもしれませんが、サポートパッケージとしてインストールできる点は大変に便利です。また、使用感も得に問題なく、大変便利に利用出来ています。
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