2009/04/08

Androidの会で、岩佐さんの講演を拝聴してきました

「日本Androidの会」の勉強会で、Cerevo の代表取締役である岩佐さんの講演を伺ってきました。

タイトルは「Dlavik-VMと家電をつなぐ線はCE向けMarket機能の実現手法か!?」で、ありがたいことに、御自身のブログで講演のメモを公開してくださっています。実際講演の内容は、概ねこのメモの通りであり、review資料として大変参考になります。

講演の内容はそのものは、上記メモで述べられている通り大変共感できるものであり、同時に「では、その問題にどう対処すべきか」という、明快な解に詰まる、深いものでした。

家電メーカが今までの枠組みでビジネスを考えた場合、Widget合戦を引き合いに出すまでもなく、現行の利益構造の仕組み上、オープンマーケットで勝負、というのは、概念的には理解しつつもなかなか踏み切れないのではという感がしています。一方で、こうした発展性のない逡巡の結果、Yahoo! の TV Widgetのようなオープンな仕様に持っていかれてしまい、結果的に強制開国というのシナリオも多分に予想できます。

会場では、VECTORのお名前が出ていましたが、「家電メーカーが採用せざるをえなくなるようなものを誰か別のプレイヤが作るって絵が最高かなぁ」というご意見にある通り、このような第三者が業界を動かす図式として追い込まれない限り、日本家電メーカの意思決定者は、コトの重大さに気がつかないままなのでは、と感じました。恐らくこの第三者が成立し得るのであれば、それは、それなりの強権を発動できる力を持ちつつ、従来の商慣行から一歩引いた立場にいる方となるのでしょう。それを十二分に理解できているからこそ「え、俺はやだよ?wwww(ぉ」という発言になるのだと感じました。

幸いに日本の家電メーカは、ジワジワ外堀を埋められながら追い込まれていますので、新しい世界を開拓してくれることを期待してつつ、一方で内堀まで埋められてなお、「イノベーションのジレンマ」は永遠に抜け出せないのでは、というやや悲壮的な思いとが錯綜しています。

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