従来MacOS X上でBlu-rayディスク(BD-Video)を再生することは困難でした。
実用に足るBlu-rayのプレイヤソフトは、戦略的にBDサポートを行っていないAppleからは勿論、サードパーティからも発表されていませんでした。これには、ハードウェア的にBDドライブが採用されていない、著作権保護技術をサポートしていないシステムがある、などの理由があったからなのだと思います。
しかし、最近Macgo社からプレイヤソフトとしてMac Blu-ray Playerが公開されました。
販売価格は$59.95ですが、現在「3か月キャンペーン」を展開しており、$39.95で購入できます。またこの期間中は、製品版同等機能を持つプレイヤを無料でダウンロードすることが可能です。このプレイヤは、当該期間終了後、体験版へ切り替わります。
早速、自身の環境で試用してみました。
使用したMacはMacOS X 10.7(Lion)を稼働させているiMac 24-inch(Early 2008)。CPUにはCore 2 Duo(2.8GHz)を搭載しています。Mac Blu-ray Playerの動作推奨環境はCPUにCore 2Duo(2.4GHz)を搭載していることなので、ギリギリサポートの範囲です。
BDドライブには、BuffaloのBR-PX68U2-BKを使いました。
本体は非常に薄型で取り回しが容易です。同梱のACアダプタによる駆動は勿論、付属の二股USBケーブルを使うことで、USB接続のみでも稼働させることが可能です。Disk Utilityで表示されたドライブ名は「HL-DT-ST BD-RE BT10N」でした。
Mac Blu-ray Playerはバージョンは1.7.0.0609の正規登録版を使いました。Mac Blu-ray Playerは精力的にバージョンアップが行われているため、常に最新版が出ていないか確認すると良いでしょう。バージョン1.5.1からリニアPCM2.0ch音声がサポートされましたので、まずは、これ以上のバージョンを使っていることを確認することをお薦めします。
なお、Tools メニューには「Check for Updates」メニューがありますが、ここからは最新版を認識出来ない場合があります。直接サイトへ訪問するかtwitterアカウントである@MacBlurayPlayerのtweetを確認すると良いと思います。
この環境で、手元にあるBlu-rayディスクの冒頭部を再生してみました。利用したコンテンツは以下の通りです。
- マトリックス(WBA-Y11530)
- マトリックス リローデッド(WBA-Y11528)
- マトリックス レポリューションズ(WBA-Y11529)
- アニマトリックス(WBA-Y22543)
- 告白 完全版(TBR20415D)
- イブの時間 劇場版(ACXA-10824)
- イブの時間 オリジナル版(DIREC-011)
- 劇場版マクロス F - イツワリノウタヒメ - (BLJS93001)
基本的に何れのディスクも問題なく動画再生が可能でした。「劇場版マクロス F」はPS3ゲームとのハイブリッドパック構成の為、やや不安だったのですが、全くの杞憂でした。
但し一部コンテンツでは字幕再生に問題がありました。
- マトリックス: 原則字幕再生が出来なかった。
- マトリックス リローデッド: 日本語字幕は、複数あるJapaneseの中から、最初の項目を選ぶ。
- マトリックス レポリューションズ: 日本語字幕は、Subtitleメニュー内にあるDISABLE直下のEnglishを選択する。
- アニマトリックス: 日本語字幕は複数あるItalianの中から4番目を選ぶ。
ディスクを取り出す場合には、Mac Blu-ray PlayerのFileメニューにあるEject Discを使うか、プレイヤの終了を確認してから、FinderのEjectを利用しましょう。プレイヤを起動したままFinderのEjectで排出を行おうとする、Ejectされないことがあります。
実験として、動作推奨から外れているMacBook Air(Late 2010)で再生実験を行ってみました。搭載CPUはCore 2 Duoの1.6GHzであり、推奨環境からは外れています。残念ながら、この環境ではスムーズな再生は出来ませんでした。なおCore iシリーズは推奨環境を満たしているので、2011版MacBook Airであれば、十分に再生できる可能性が高いでしょう。
Mac Blu-ray PlayerはMac OS X上でのBlu-ray プレイヤとして、実用に足るソフトウェアだと思います。現状は先に上げた字幕の再現性やBD-Jのサポートが見送られていたりもしますが、バージョンアップも精力的に行われていますので、今後の進化が楽しみです。
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