ほぼ発売と同時に購入した気がしますが、少し読んでは他の本に浮気、読み直しては別の本へ浮気、とちっとも進みませんでした。
内容は、C++の歴史と考え方が分かって面白い本です。この機能の実装にあたり、なぜこう考えたのか、というのが分かるのは、大変楽しい驚きです。ARMをパラパラ眺めて(読んでいたとはおこがましい)、いちいち感心していた頃を思い出しました。
一方で、C++という言語が、かくも難解になってしまったのは、設計者の真面目さ故なのかも、と感じる本でもあります。なんというか、メインフレーム時代のプログラマが携えていた(であろう)気品を感じるというか...。この真面目さが、なかなか読み進めなかった原因なのかも知れません。
まつもとさんが書かれているように「低レベルを切り捨てることができなかった」故にC++が人気の無い言語になってしまった、というのは確かに一理あるなぁ、と感じて、その「切り捨てることができなかった」理由が、設計者の真面目さにあるような気がして、そして、それがなかなか上手くかみ合っていない、また、受け入れられていない気がしていて、少し悲しくなるのでした。
とは言え、この真面目さは、書籍としての完成度を高めるためには、大変有効に機能しています。(私がそうだったから、というわけではないですが)ゆっくり、著者の考えに浸りながら読まれると面白いかな、と思いました。
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