2008/03/17

Best Software Writing

Joel Spolsky編の『Best Software Writing』を、読了しました(ちなみに、原書は、
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で参照できます)。

『Joel on Software』でも語られていましたが、私はJoelの採用に関する話が、大変好きだったりします。本書でも、Joelと同様の視点に基づいた採用に関する話が編まれていて、興味深く読みました。

チーム開発とソフトウェア開発プロセスでも書きましたが、「チームで作業をする」というのは、なんであれ、一人で作業をするよりは制約が増えることになるわけです。そして、当然それに向く人、向かない人、というのがいるわけで、そこの所を上手く汲み取って、現実にそくして考えないと、どうしてもチームが崩れます。また、チームの色、というのもありますから、例えチーム作業に向く人でも、そのチームに合う、合わない、という問題も出てきます。

学生時代、ツルんで莫迦話に時間を過ごす気の置けない友人、って、ある程度固定化していました。この話をするのはこいつらだな、という感じ。そのような中で連帯感が生まれたり、共通のビジョンが育まれていったり。で、チームの本質って、それと変わらないと思うんですよね。

よく「仕事だから、公私混同するな」とか、「子供じゃないんだから、オトナの付き合いで対処しろ」とか言う人が居ますが、意外にそういう人ほどチームワークを分かっていなかったりするのは、うーむ、とか思ったりしてしまいます。わはははは。

馴れ合いの仲間内で固まるのが良い、と言っているわけではありません。ナーナー(ツーカーじゃないよ!)で進むチームは眩暈がしますし、そもそも進歩なんて望めません。

適宜新しい人材を取り入れて、水の淀みは無くすべきだと思いますし、個性は衝突しあってこそ、だと思います。そしてこれを可能にするのが、「オトナのウワベのツキアイ」ではない、チームワークなんだと思います。頭脳労働なプログラムを優秀な人材の集団で作り上げるためには、どうしても最後は人と人とのぶつかりあいになりますから、心を割って話せなければ、どうやったって、思想もアーキテクチャも実装もゆがんでしまいます。衝突しっぱなしでは、チームになりません。それ故、相手の話を聞くことが出来て、意見を議論できて、最後は皆が笑って納得できるチームを作らねば!

と、こんな視点でチームを見ている自分にとって、採用を大変重視しているJoelの考え方は、大変参考になるのでした。

相変わらず青木さんの訳は(当然)読みやすく、お薦めの一冊です。
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