2009/06/21

iPhone OS 3.0 で MacOS X の Mail.app とメモをシンクする方法

iPhone OS 3.0 で追加された機能の一つに「メモのシンク」があげられます。

この機能は「iPhone ユーザガイド」には、次のように説明されています。
「iTunes」を設定すると、自動的にメモがメールアプリケーション(Mac OS Xの「メール」や「Microsoft Outlook」など)と同期されます(Macの場合、Mac OS Xのバージョン10.5.7が必要です)。

しかし残念ながら私の環境では、当初、iTunesで設定を有効にしてもメモがシンクされませんでした。

幾つか実験してみたところ、どうやら正しくシンクする為には Mail.app 左ペインの「備忘録」内に「この Mac 内」というメイルボックスが必要なようです。

私は Gmail と IMAP でメイルを連携させており、ローカルにはメイルを蓄積しないようにしている為、私の Mail.app では「この Mac 内」メイルボックスが存在しておらず、結果 iTunes でシンクを繰り返してもメモを同期できなかったようです(今まではメモを使う機会がなかったので、自分で削除してしまったのかもしれません)。

そこで、このメイルボックスを復活させるべく、まず Mail.app の「環境設定」から「アカウント」選び、POP用のダミーアカウントを新規に作成しました(この時点では、まだ「メモ」には「この Mac 内」メイルボックスは存在していません)。

次に、シンクを実行させるため、iPhone のメモアプリケーションで適当なメモを作成しました。

最後に、iTunes 上で「メモを同期」にチェックボックスが入っていることを確認し(念のため「メールアカウント」の「選択した Mail アカウントを同期」ならびに該当するPOPアカウントへもチェックをつけました)、同期を行ったところ、無事 iPhone 上に作成したメモが Mail.app の「メモ」内に表示されるようになりました。

また、この同期が成功した状態で Mail.app のツールバーにある「メモ」ボタンを押すことにより、「メモ」内に「この Mac 内」メイルボックスが作成されました(同時に、Gmail メイルアカウント名を持ったメモ用メイルボックスも作成されました)。

その後は、POP用のダミーアカウントを削除しても、「メールアカウント」の「選択した Mail アカウ
ントを同期」のチェックボックスを解除しても、問題なくメモの同期は成功しています。

上記手順の注意点として、iPhone 側でメモを作成しておく必要がある、という点があります。先にメモを作成していない場合、Mail.app 上でツールバー上の「メモ」ボタンを押しても、「この Mac 内」メイルボックスは作成されませんでした。

また私の環境では、ツールバーの「メモ」ボタンを押すと、Gmail アカウント用のメモメイルボックスがデフォルトのメモ保存先として選択されるようです。この場合、なぜか作成中のメモが、Mail.appの「メモ」フォルダ内で増殖してしまうことがありました(Gmail サーバとのシンクに同期して増殖しているような感じです)。そのため、「メモ」フォルダ内が見にくくなってしまいます。

とはいえ、ひとまずは無事同期できるようになったので、しばらくこのまま運用してみようと思います。

2009/06/12

Xcode の Doc Sets が download できない時には Keychain を確認

Xcode の Doc Sets は開発者向けドキュメントへ一括してアクセスできる有益な情報源であり、検索性も閲覧性の何れに於いても、使い勝手がよく考えられたツールです。

iPhone OS SDKのバージョンアップに伴い、新規ドキュメント群をGETしようとしたところ、
Access denied for download.
Check that your account name and password (possibly stored in your keychain) are
correct and still valid for the server.
というメッセージが表示され、GETできなくなってしまいました。ドキュメントセットの脇には!マークが表示されています。このマークをクリックをするとダウンロードの「retry」が選択出来ますが、結果は同様でした。

このような場合には、メッセージにも表示されているようにKeychain Access.appを起動して、自身のログイン情報を確認してみます。確認する項目は、Nameへ「connet.apple.com」と書かれているエントリで、Keychain の Category は Passwords、Kind は Internet passwordです。

このエントリをダブルクリックすると詳細情報が表示されますので、Account が正しい値になっていることを、また、Show password チェックボックスをクリックして Pasword も期待通りの値になっていること確認しましょう。

私は最近 ADC のアクセスアカウントを変更したのですが、その変更内容がこのエントリへ反映されていませんでした。そのため、古いアカウントでアクセスが行われており、エラーとなってしまったようです。

上記エントリのアカウント情報を正しくすることで無事に該当 Doc Sets の GET が出来るようになりました。

同じ事象でハマった場合には、Keychain内のエントリを確認してみてください。

2009/06/10

Google GDD 触ってみました

Google Developer Day 2009 でサプライズとして配られたGoogle Phone。マニュアルには「Google GDD 端末」と書かれています。

というわけで、Unboxing。

まずは外箱。カラフルですね。ちゃんと Google Developer Day 2009 と書いてあります。


外箱をあけたところ。


箱の中身。


ここにも Google Developer Day 2009と書かれた日本語マニュアルが含まれていました。結構前から準備していたのだな、と感じます。

以前に購入し、現在も活躍中の ADP-1 との比較写真。



物理キーボードを開くギミックが少ないせいでしょう、そのぶん一回り小さい感じです。

背面。幾何学模様が消えてシンプルに。



横から見たところ。軽さのせいもあると思いますが、持った感じは、見た目以上に薄いです。



背面を開けて電池を入れたところ。2GのMicroSDが付いていました。



電源を投入。この Splash は、なんか嬉しい!


ホーム画面をADP-1と一緒に。ADP-1は自前の OpenSource 版の1.5r2 を少しいじって自前で build したものです。



DDMS 経由で ScreenShot を少し。

ホーム画面。勿論日本語化されています。


ファームは1.5。カーネルは2.6.27-00393-g6607056。



文字入力設定では iWnn が選べます。キーボードが付いてないので、ADP-1 で出てくる「端末内蔵キーボード」は出てきません。



「iWnn IME設定」のメニューはこんな感じ。



非常に豊富なキーボードスキン。



キー入力画面。キーを長押ししてもiPhoneのようにピザメニューは開きません(当たり前)。



本体を横にしたところ。キーボードも追随します。



折角なのでスキンを変更してみました。オムロンに敬意を表してKyoto。うーん、面白いけど、ちょっと、見づらいかな...。



スキンをSimpleにしてみました。そのうえで「あ」と打ったところ。


予測変換の右上に出ている「↑」を押すとこんな画面になります。


最後に Andorid Market から Google Sky Map を download。


コンパス楽しー。


大変良い端末のご提供、どうもありがとうございました。

Google Developer Day 2009 参加

Google Developer Day 2009 へ参加してきました。


 GDDへの参加は、去年に続いて2回目です。

参加の主目的は、Andorid関係の情報収集。加えてプログラムをもとに、不勉強で情報収集を怠っていたHTML5関係のキャッチアップと、Google I/Oで話題沸騰だったWave関係の情報も。

HTML5は基調講演ならびにセッションを通じて、概要を理解することができました。plug-inを使わずに、Videoを表示し、画像認識をして、というmotion trackerのデモにはびっくりです。

また幸いにして、Google Waveは、基調講演の中で動いている様子を見ることができました。Tech Crunch の記事などを通じて、内容やI/Oでのライブビデオは見ていたのですが、やはりそのDynamicsさに魅せられてしまいます。

登壇者複数人が、ワイワイやりながら、情報が即座に共有され更新されて行く世界は、90年代初頭に「ネットワーク化が進んだ世界」として紹介されていた「夢物語」ムービーのようで、大変ワクワクするものを見せてもらえました。

今回GDDへ参加した Developer は Wave が公開され次第、招待メイルを送ってくれるようです!
(私は既に Google Waveのページで登録してしまったのですが (^^;)

しかし、参加者にとって、今回一番の驚きは、事前登録参加者全員にGoogle Phone(Google Developer Day Phone)が配られたことではないでしょうか! これは非常に大きなサプライズでした。

確かに現在、SmartPhone市場は大変な主戦場になっており、Developerの獲得がますます重要になっています。この配布をアナウンスした際、GoogleのSpeakerの方が「Killer Applicationを提供できるのは、我々 Google の Developer ではなく、ここにいるDeveloperの方々だと思う。だからこそ、皆にApplicationを書いてもらう為に、GDDを配布するのです」という趣旨の発言をしていましたが、その為の先行投資と考えれば、十分に見合う投資なのかもしれません。

Palm Preが発売され、iPhone 3G S も発表され、docomoからはHT-03Aの発売も間近。

なんとなく90年代半ば商用Internet黎明期に Microsoft vs Netscape&Sun が繰り広げていたような、活気ある楽しい時代が、より Dynaminc に復活した気分で、ワクワクしてきます。

2009/06/07

上高地旅行

6月4日から6月5日、上高地へ旅行してきました。上高地は過去にも何度か訪れていますが、何れもこの時期で、今回は3年ぶりです。写真撮影が楽しみな場所ですが、今回は Pentax K10D+DA 21mm F3.2AL Limitedという軽装で。

まずはお手軽な大正池を散策。例年と比べて池の水が大きく減っていて驚きました。



いつもは水の中央にそびえていると思われる木の側へも寄ることが出来ます。水嵩が少ない時期だったのでしょうか?

二日目は、梓川沿いを進み、明神池へ。生憎の曇り空でしたが、澄んだ空気の清涼感はいつものごとく。落ち着いた雰囲気を楽しめました。

 


幸い三日目は朝から快晴でしたので、河童橋まで早朝の散歩。絵はがきにありそうな、奇麗な朝を迎えることができました。


宿泊は上高地帝国ホテル。例年と変わらず、山小屋風の部屋が雰囲気が良い感じです。


今年も若手の方々の頑張りが(若干ハラハラ気分を感じさせつつも (^^;)頼もしく、元気を頂きました。

上高地は、数年おきに行きたいな、と、ふと思い出してしまう、不思議な魅力を持った場所です。次回に訪れる機会があればK-7を持って行けるとよいなー。

2009/06/02

『Ruby逆引きハンドブック』は大変お薦めです

るびきちさんの書かれた『Ruby逆引きハンドブック』購入しました。

「逆引き本」というと、安易に解答へ飛びつく人向けの本、という印象があり、正直あまり期待していなかったのですが、本屋でパラパラめくったところ、この考えが私の食わず嫌いであったことが、一瞬で分かりました。

この本は解答本などではなく、「目的」をトリガーとして、その背景や原理理解へ深く深く到達する為の手引書なのです。

まず、目的から手繰るため、自身に興味のある分野から端的に入ってゆくことができます。即座に分かりやすく美しいコードが提示され、目的を達成する為の手順を正しく理解することができます。コードには同じ目的を達成する方法や関連する内容なども含まれているため、同時に別の解法を知ることもできます。加えて「ONEPOINT」や「COLUMN」を通じ、より深く、また幅広く関連する知識を学ぶことも出来ます。しかも、何れの項に於いても解説は丁寧であり、十二分な情報が得られます。非常に練り込まれた構成であり、まさに脱帽です。

初めて Ruby へ触れる方は勿論、長年 Ruby を使ってきた方にとっても、間違いなくお薦めの書籍です。私自身も、末永くお世話になりそうだと感じました。

良い書籍の刊行、ありがとうございました。