2008/12/07

Googleは企業文化をどのように変化してゆくのか

WSJから「Googleも不況には勝てぬ -- 福利厚生削減、実験的プロジェクト縮小」という記事が出ています。

この景気状況の中、別段、人員削減それ自体は、特に驚くことではありません。興味を覚えたのは、営利企業として、業務内容の絞り込みへ舵を切ったことを認めていることです。例えばエリックシュミットCEOの言葉である、
「同社は「ダークマター」--「うまくいっていない、面白くない」プロジェクト--を減らすだろうと同氏は言う。
というのは大変興味深いです。

Google求人広告の歴史を見ていると、当初は所謂「エリート研究者」を求めていたものが、業務規模の拡大に応じて、徐々に「優秀なエンジニア」を求めるようになっています。今でもこの流れは変化していないようです。当然 Google は、それによってもたらされる利点/欠点を十分に考慮した上で、自社を支える企業文化を維持しながら、必要とされている規模拡大を実現できると判断し、この路線を選択したのだと思います。

恐らく今回の路線変更も、結果的には、この流れの延長線上にあるものではあるのですが、功罪はあるとは思うもののGoogleの企業文化を支えてきた一翼である「20%ルール」の根底に関わる点への言及と見直しは、より踏み込んだ施策だと言えるでしょう。

Googleの企業規模の拡大、新規フィールドでの競合他社との戦い、金融危機の大きさなど、様々な不確定要因がひしめく中、果たしてGoogleの企業文化がどの様に変化して行くのか、今まで以上に興味を覚えます。

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